ハードボイルドってなーに?

  「本の雑誌」の連載物、池上冬樹「ヒーローたちの荒野」の中に、次のような文章がありました。

>ハードボイルドの本質は、感傷の世界を描きながら、
>主人公自身はそれに溺れず、自分の生き方をかたくなに守りつづけているところにある。
>云ってみれば、読者を感傷の世界に誘いながら、
>作家や主人公はつねにその世界を冷静にみつめていなければいけないはずなのだ

  ということを、作家の結城昌治が書いているということを紹介していました(なんか複雑ですけれども)。
  なにかにつけて、ハードボイルド!ボイルド!と熱くなってしまう私ですので、「うむ、言い得て妙なる言説であるものだな」と膝を叩きました。
  感傷に溺れず、生き方を守るのがハードボイルドなのであるのだな!なんともカッコがよい生き方ではないか!私も、「一匹ハードボイルダー」になりたいものであることよ。
  そこで、ふと考えてしまいました。感傷に溺れてしまってはいけない・・・ハードボイルドとは、結構疲れそうだし、なんだか寂しい気がする生き方ではないのだろうか。私は、強い主人公ではないから、余計な心配でありますけれども。

・・・なんか暑くて茹っているので、支離滅裂な話で恐縮であります。

p.s.
本文で触れました「本の雑誌」。
単なるブックガイドとしてだけではなく、
「本」のネタから派生するコラム雑誌としても楽しめます。
ただし680円という値段、、、ちょっと高いなあと思ってしまう私です。

p.s
異論は多々あると思いますが。
村上春樹の主人公たちは、自分の生き方
(というと大袈裟ですから生活のあり方ですか)を守る、
という点においては、どうもハードボイルドの匂いがします。
・・・天下の村上作品をカテゴライズして、大変に恐縮でありますが。