日記:砂漠のキツネ目作戦。

  いよいよ盆休みの季節ですね。
  私の職場は一年中、それこそ「地球は回る」なところなので、盆休みはありません。でも、盆休みは、電車が空いていて、気持ちのよい気分を味わえます、と自慢しちゃったりする自分に涙、涙目の私です。


  職場の話は、どうでもよいのですが、私の行きつけの飲み屋さんが、危機に晒されているようです。金曜夜だし、「ふぅ、今週も疲れたばかりで、あんまり実りのアル生活ではなかったな、ふぅ・・・」と、立ち寄ったところ、キツネ目をキョロキョロ旋回させている御仁が二人、先客として対峙していました。基本的に人との接触を避ける、ヒキコモリな私なので、ちらりと彼らを見つめたきり、沈思黙考、明鏡止水の心境で自分の世界に入り込んだのですが・・・


  キツネ目の①「うーん、駅の上にあるにしては、盛り上がらないですねえ」
  キツネ目の②「照明が暗いな。お洒落すぎるよ。食を中心とした場に替えるべきだな。
           カウンターを張り出すことによって、客足が早くなるだろう。」
           飲食業は回転させてナンボのものだからな、ケヘヘヘ」


  ヒソヒソいやらしく会話する声が聞こえてきました。そうなんです、私の憩いの場である店に、買収の魔の手が伸ばされていたのです。私のオアシスが、砂漠のキツネに食い荒らされようとしています。でも世の中は資本の論理で動くいているわけで、小さな私が嘆こうと暴れようと、どうにもいたしかたありません。
  だがしかし!!客(私のこと)を眼前に置いて、ヒソヒソ店の改装話を話したり、目からネットリ光線を発して私をねめまわすのはどうなのだ!いくらカジュアルフライデイの会社帰りで、アロハチックなシャツに、スニーカー&リュックサックファッションの小汚い私も、一応は客であるのだぞ。


  まあ、駅から近いといえども、曲がりくねった間取りなので、急速高回転させるべきお客さん自体がやってきませんよ。クフクフ。