社会:音色を磨こうぜ!

 近所の八百屋で、新キャベツを購入しまして、青々しいそいつを千切りにして、ハムエッグなんぞを載せてくらいました。ピチピチしているくせに、しっとり感があって、春を感じました。近所の八百屋で買物すると、店のおばちゃん(お姉さんは残念ながらいない)と話したり、「顔」が見えるから好きです。

 
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 なんてな、カッコつけた戯言は置いておきまして。ちょっとビックリなニュースに、私は驚きました。
 「音色を磨け〜都響が能力による年俸制
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20050409/eve_____kei_____000.shtml


 成果主義が始めて導入されたのは、1994年の管理職を対象とした富士通が最初だったと思いますが、それから十年が経って、いよよ芸術(正確に言うとオーケストラ)の世界にも広がったわけですね。しかし、このところ「成果主義」には、冷たい風が吹いているように思います。「短期的な利益の追求に走ってしまい、長期の展望が描けない」、「営業などは数値化が可能であるが、バックオフィス業務の評価はどうよ?」、「成果に関係ないから、他人の電話なんて出ないもんね、ヘヘヘ!」。というような弊害が、色々と指摘されています。


 事業会社ですら、制度疲労している(らしいのに)、ラスト・サムライ登場!のような形で、オーケストラにも「音色を磨けや!」ってな論点から、「成果主義」が導入されたのですね。うーん、どんなもんでしょうね。オーケストラは集団ですから、きっちりと組織化されることは大切だと思います。そこで、「成果を出せ、出る杭になれ!」というと心配になりますね。


 そこで、評価ポイントを読んで見ました。
 「自己の役割を十分に認識し、事前の準備やリハーサルに熱心に取り組み、演奏技術などの向上に努めた(エッヘン!)」という一例が挙げられています。


 ええっ!?
 私がびっくりしたのは、実は、ここなのですよ。
 「事前の準備に熱心に取り組んでいなかったのかよ!おいっ!!」
 「技術などの向上に努めた、ってどうやって評価するのだよ?」
 これなら、出る杭に悩まされることはなさそうですね・・・。


 記事によるとアメリカのオーケストラでは、既に導入されている例もあるので、上手く行くとよいですね。


p.s.
音楽と言えば、
最近、ライブハウスにちょくちょく顔出しています。
(といっても観たり聴いたりのお客さんとしてですけど・・・ショボショボ)。
小さな小屋でアコースティックなジャズやブルースを聴きながらグラスを傾ける。
なかなか楽しいものです。なにより小さいところですから、演奏者の「顔」が見えます。
本文で書いたオーケストラも「成果主義」がキッカケとなって、「顔」の見えるオケになるとヨイですね。